出産内祝いの「のし」で失敗しない！基本マナーと書き方

かわいい赤ちゃんが生まれて、喜びもひとしおのことと思います。さて、お祝いをいただいた方へのお返し、出産内祝いの準備は進んでいますか？品物選びも大切ですが、意外と悩むのが「のし」ですよね。「内祝い のし 出産」で検索しているあなたも、きっと書き方やマナーに迷っているはず。

出産内祝いの「のし」って何？なぜ必要？

出産内祝いを贈る際によく聞く「のし」ですが、これって一体何でしょうか？簡単に言うと、贈り物にかける紙のことで、水引という飾り紐と、右上の飾り（のし飾り）が印刷されています。昔はアワビを薄く伸ばして乾燥させたものを縁起物として添えていた名残が、今の「のし飾り」になっているんです。つまり、のしは単なる飾りではなく、贈答品に込められた気持ちや目的を示す、日本の伝統的なラッピングマナーなんですね。出産内祝いの場合、こののしをつけることで、「赤ちゃんが無事に生まれました、お祝いありがとうございます」という感謝の気持ちと報告を丁寧に伝える役割を果たします。のしがないと、何のお返しなのか、どんな意味があるのかが相手に伝わりにくくなってしまうんです。

出産内祝いの「のし」選び方：水引の種類や内・外のし

水引の種類、どれを選ぶ？

さて、出産内祝いの「のし」を選ぶ上で、まず迷うのが水引の種類です。水引は、贈答品に結ばれている飾り紐のことですね。出産は何度あっても嬉しいお祝い事なので、「結び切り」ではなく「蝶結び（花結び）」を選びます。蝶結びは、簡単に結び直せることから「何度でも繰り返したいお祝い事」に使われるんです。例えば、入学や進学、お歳暮やお中元なども蝶結びが適しています。逆に結婚や快気祝いなど、一度きりが望ましいお祝いには結び切りを使います。間違えると相手に失礼にあたる可能性があるので、ここはしっかり押さえておきたいポイントです。

内のし？外のし？どっちがいい？

次に悩むのが、「内のし」と「外のし」の使い分けです。内のしは、品物に直接のしをかけてから包装紙で包む方法。外のしは、品物を包装紙で包んでからのしをかける方法です。出産内祝いでは、一般的に内のしが使われることが多いですね。これは、「内祝い」という性質上、控えめに贈るという日本の奥ゆかしさを表しているとも言われます。配送で贈る場合も、内のしの方がのし紙が破れたり汚れたりしにくいという実用的なメリットもあります。ただし、直接手渡しする場合は、どんな目的の贈り物か分かりやすい外のしを選ぶこともあります。どちらが絶対正しいというわけではありませんが、内のしがより一般的だと覚えておくと良いでしょう。

出産内祝いの「のし」表書きと名前の正しい書き方

「御出産内祝」？「内祝」？表書きの基本

さて、水引の種類と内のし・外のしが決まったら、いよいよ「のし」に文字を書いていきます。一番上に書くのが「表書き」と呼ばれる部分ですね。出産内祝いの場合、ここに書くのは「御出産内祝」または単に「内祝」とするのが一般的です。どちらを使っても間違いではありませんが、「御出産内祝」の方がより丁寧な印象を与えます。毛筆や筆ペンを使って楷書で書きましょう。ボールペンや万年筆は避けるのがマナーです。インクが滲んだり、カジュアルすぎたりするからです。書く位置は、のし紙の上段中央です。ここが贈り物の目的を示す大切な部分になります。

名前は誰の？赤ちゃんの名前を書くのがルール

表書きの下、水引の下側に書くのは贈る側の名前です。出産内祝いの場合、ここに書くのは「赤ちゃんの名前」です。これが、出産内祝いの「のし」における最大の特徴と言えるでしょう。お祝いをくださった方へ「この子が生まれました」というお披露目の意味も兼ねているからです。名前を書く位置は、水引の下段中央です。苗字は入れず、名前だけを書きましょう。ふりがなをつけるか迷う人もいますが、つけてもつけなくてもどちらでも構いません。ただし、珍しい読み方の名前の場合は、ふりがながあると相手に親切ですね。

連名や職場への出産内祝いの「のし」の書き方

では、少し応用編です。例えば、夫婦連名でお返しをする場合、のしに書く名前はどうするのでしょうか？基本的には赤ちゃんの名前だけですが、どうしても夫婦の名前を入れたい場合は、赤ちゃんの名前の右横に小さく苗字を添えることもあります。ただ、これはあまり一般的ではありません。職場の皆さんからまとめてお祝いをいただいた場合は、どうでしょう。この場合、代表者の名前や「〇〇部一同」などとするのではなく、やはり「赤ちゃんの名前」を書くのが通例です。たくさんの方からいただいたお祝いへの感謝と、赤ちゃんのお披露目という意味を込めるためですね。相手によって書き方が変わるわけではなく、あくまで「出産内祝いは赤ちゃんからのお返し」という考え方が基本にあると理解しておきましょう。

双子・連名の場合の出産内祝いの「のし」の書き方

双子・三つ子の場合、名前はどう並べる？

さて、可愛い赤ちゃんが二人、三人...と同時に誕生した場合、内祝いの「のし」に書く名前はどうなるのか、気になりますよね。双子・三つ子の場合も、水引の下段中央に赤ちゃんの名前を書くのは同じです。

ただし、複数の名前を書く場合はルールがあります。生まれた順に、右から名前を並べて書くんです。例えば、先に生まれた子を右に、次に生まれた子をその左に、という順番になります。

これは、日本の伝統的な右から左への書き方の名残とも言われますが、とにかく生まれた順に右から並べる、と覚えておけば間違いありません。全員の名前をしっかり書いて、お祝いしてくれた方々にお披露目しましょう。

職場やグループからの連名お祝い、名前は誰を書く？

職場の方々や友人グループから、連名でお祝いをいただくこともありますよね。この場合の出産内祝いの「のし」に書く名前は、お祝いをくださった方々の代表者の名前を書くべきか、それとも贈る側の親の名前を書くべきか、悩ましいところかもしれません。

しかし、ここでも基本は変わりません。出産内祝いは「生まれた赤ちゃんからのお返し」という意味合いが強いので、たとえ連名のお祝いに対するお返しであっても、のしに書く名前は「赤ちゃんの名前」とするのが正式なマナーです。

いただいた方々へ、無事に生まれた赤ちゃんの名前をお披露目し、感謝の気持ちを伝えることが目的なのです。代表者の名前や「〇〇一同」と書くのは、出産内祝いでは一般的ではないと覚えておきましょう。

両親の名前を添えるのは？ケースバイケース？

赤ちゃんの名前だけでは少し寂しい、あるいは両親の名前も一緒に書きたい、と思う方もいるかもしれません。特に、祖父母など目上の方へ贈る場合などですね。絶対にダメというわけではありませんが、基本は赤ちゃんの名前のみです。

もし両親の名前を添えたい場合は、赤ちゃんの名前の左側に、少し小さめに両親の苗字を書く、という方法がないわけではありません。しかし、これは略式とされています。正式には赤ちゃんの名前だけ、と覚えておくのが無難でしょう。迷ったら、赤ちゃんの名前だけにしておくのが一番失礼にあたりません。出産内祝いの「のし」の書き方、双子・連名の場合も基本ルールをしっかり守れば大丈夫です。

出産内祝いの「のし」に関するよくある疑問Q&A

さて、ここまで出産内祝いの「のし」の基本マナーや書き方を見てきましたが、それでも「これってどうなの？」と疑問に思うこと、ありますよね。例えば、「のし紙が汚れてしまったら？」「メッセージカードは添えるべき？」「贈る時期はいつがいいの？」など、細かい点が気になるものです。出産内祝いの「のし」に関するよくある疑問は尽きません。こうした疑問を一つずつ解決していくことで、より自信を持って内祝いを贈れるようになります。贈り物に込められた感謝の気持ちを、きちんと形にして伝えるためにも、こうした疑問をクリアにしておくことは大切です。

「のし」マナーで感謝の気持ちを形に

出産内祝いの「のし」について、水引の種類から表書き、名前の書き方まで見てきました。正直、ちょっと面倒だなと感じた人もいるかもしれませんね。でも、この「のし」の作法は、お祝いをいただいた方への感謝の気持ちを丁寧に伝えるためのもの。形式に則ることで、より誠実な気持ちが伝わるはずです。今回の情報が、あなたの出産内祝い準備の助けになれば嬉しいです。心を込めた贈り物を、自信を持って届けましょう。